変形性膝関節症
変形性膝関節症とは
加齢と共に軟骨がすり減り、関節の隙間が狭くなり膝が変形した状態の事を指します。男性よりも女性の方が多く、50歳以上では1000万人が変形性膝関節症の症状を発症していると言われています。
一般的な自覚症状としては、膝の曲げ伸ばしが痛い、動作開始時痛があるとされています。
変形性膝関節症はそもそも痛いのか
「変形性膝関節症になっているから膝が痛い」というのが一般的な認識ですが、本当に変形しているから痛みが出るのでしょうか?
実際に変形性膝関節症の方はレントゲンを撮られて、膝が変形している事実は確認されたことがあると思います。
レントゲンで見なくても変形が強い方は自分で膝を確認しても変形がある事が分かると思います。
なので、軟骨がすり減り、膝が変形している事実は確かにあります。
しかし、変形しているから痛みを出すという事だけではなく、正常な膝でも変形もある場合があります。
X脚やO脚も変形の一種です。
ですが、X脚やO脚だから痛いという方はほとんどいないと思います。
変形性膝関節症もX脚やO脚も構造の異常です。
では、同じ構造の異常なのに前者は痛みを伴い、後者は痛みを伴わないのか?
そこには変形性膝関節症の痛みの真の原因があるからです。
膝関節症の本当の痛みの原因とは
変形性膝関節症の痛みの原因は筋肉です。
正確に言うと骨が変形している事により体の重心はぶれます。
それを支える為に膝関節の周りの筋肉に過剰に負荷がかかります。
その結果として、筋肉が痛みを出します。
前述したとおり、変形が痛みの原因であればX脚やO脚といった構造の異常も痛みを出すはずですが、X脚やO脚だから痛いというのはあまり聞いたことが無いと思います。
X脚やO脚も重心が少しぶれているので膝周りの筋肉には少し負担がかかる構造ですが、悩まれている方のほとんどが比較的、年齢層が若い方だと思います。
年齢が若いと少しの重心のブレでは筋肉がしっかりしているので負担はかかりにくいです。
年齢が上がっていくと誰しも筋肉量は減ります。
なので、膝の変形により起こる重心のブレを筋肉で支えるのが辛くなってきますし、筋肉を使わないと歩いたり立ったりできません。
そのような筋肉の状態で負荷をかけ続けると膝の筋肉が限界に達し、痛みを引き起こします。
これが変形性膝関節症の痛みの本当の原因です。