帯状疱疹後

体の片側だけに、ピリピリ、チクチクとした違和感や痛みを感じることがある。
ズキズキする痛みや、焼けるような感覚を感じることがある。
痛みを感じる部位に沿って、赤い発疹が帯状に広がることがある。
赤い発疹の上に、小さな水ぶくれ(水疱)が次々と現れることがある。
皮膚の症状と前後して、微熱やリンパ節の腫れを感じることがある。
水ぶくれが破れた後、かさぶたになっても、なかなか落ち着かない状態が続くことがある。
帯状疱疹は、過去に水ぼうそうにかかったことがある方が、加齢やストレスなどによる免疫力の低下をきっかけに発症する、ウイルス性の病気です。初期症状を見逃さず、早期に適切な対応を行うことが大切です。施術や医療機関での対応が遅れると、発疹が消えた後も痛みが続く「帯状疱疹後神経痛」と呼ばれる後遺症が残ることがあります。また、重症の場合には、顔面神経麻痺や難聴、視力低下などの合併症を引き起こす可能性も考えられます。そのため、症状に気づいた際には、できるだけ早めに皮膚科を受診することが重要です。
帯状疱疹後に対する当院の考え

「帯状疱疹後神経痛(PHN:Postherpetic Neuralgia)」とは、帯状疱疹による皮膚症状(発疹や水ぶくれ)が落ち着いた後も、焼けるような強い痛みや電気が走るような痛み、触れるだけで痛みを感じるなどの神経痛が、三か月以上続く状態を指します。これは、帯状疱疹ウイルスによって神経線維が損傷を受けることで起こると考えられています。また、脊髄や脳に痛みの記憶が残ることが関係しているともいわれています。西洋医学においても対処が難しい痛みの一つとされており、対応方法が限られているのが現状です。
整骨院・鍼灸整骨院の考え方とアプローチ
整骨院や鍼灸整骨院では、帯状疱疹後神経痛を薬を中心とした対応とは異なる視点で捉え、症状の軽減を目指します。
神経や筋肉へのアプローチでは、損傷した神経の周囲にある筋肉の緊張をやわらげ、血流を促すことを重視します。手技や温熱、電気を用いた施術を組み合わせることで、神経への圧迫の軽減を図り、痛みの軽減が期待されます。
鍼の活用については、多くの整骨院で選択される方法の一つです。東洋医学の考え方では、自律神経の乱れや体内の熱の偏りが痛みを長引かせている可能性があると考えられています。ツボへの刺激を行うことで、自律神経のバランスを整え、体が本来持つ回復力を引き出すことが期待されます。
ストレスや免疫機能への着目も重要とされています。帯状疱疹の発症や再発には、ストレスや免疫力の低下が関係すると考えられているため、施術を通じて副交感神経が働きやすい状態を目指します。これにより、心身の緊張がやわらぎ、ストレスの軽減や免疫機能への良い影響が期待されます。
整骨院の目的は、医療機関での対応を補完し、患者様の生活の質(QOL)が低下することを防ぐ点にあります。西洋医学では対応が難しいとされる痛みに対しても、血流や自律神経に働きかける施術を行うことで、痛みの軽減や症状の軽減につなげていくことを目指します。
帯状疱疹後を放っておくとどうなるのか

帯状疱疹後神経痛をそのままにしていると、痛みが慢性化し、長期にわたり続いてしまう可能性があります。その結果、身体の状態だけでなく、精神面にもさまざまな影響が及ぶことが考えられます。
痛みの記憶の定着
放置した状態が続くと、損傷した神経から伝わる痛みの信号が、脊髄や脳に「痛みの記憶」として残りやすくなるといわれています。このような状態になると、薬による対応でも痛みの軽減が難しくなる場合があり、強い痛みが長期間続く可能性も考えられます。
生活の質(QOL)の低下
焼けるような痛みや電気が走るような痛みが続くことで、集中力や睡眠に影響が出ることがあります。その結果、着替えや入浴、移動などの日常生活動作に支障をきたし、生活の質が低下することが懸念されます。
精神面や全身への影響
長期間にわたる慢性的な痛みは、気分の落ち込みや不安感につながる場合があります。また、食欲の低下や体重の減少、慢性的な疲労感を感じることもあり、社会生活への影響が出る可能性もあります。
視力や運動機能への影響
特に顔面など特定の部位に症状が現れている場合、そのままにしていると、視力の低下や難聴、顔面の動かしにくさ、運動機能への影響といった状態が残る可能性も考えられます。
このような状態を防ぐためには、できるだけ早い段階で適切な施術や医療機関での対応を始めることが大切だと考えられています。
帯状疱疹後の軽減方法

帯状疱疹後神経痛の症状の軽減には、薬を用いた対応と並行して、血行の促進やストレスの緩和を意識した補完的なアプローチが大切だと考えられています。
温めるケア
痛みを感じる部位をやさしく温めることで、血流が促され、筋肉の緊張がやわらぐことが期待されます。ただし、急性期で発疹が出ている間は、無理に温めず冷やす対応が必要とされています。
適度な運動と休息
無理のない範囲で行う軽い運動は血行を促し、神経の回復を支えることが期待されます。また、十分な睡眠や休息を取ることで、免疫力を保つことも大切です。
ストレスへの配慮
ストレスは痛みを強く感じやすくする要因の一つとされています。そのため、趣味の時間を持つことや、リラクゼーション、軽い運動などを取り入れ、ストレスの軽減を意識することが望ましいと考えられます。
専門家によるサポート
整形外科やペインクリニックでの薬による対応に加え、鍼灸院や整骨院で血流や自律神経に働きかける施術を行うことも、症状の緩和につながる可能性があります。
痛みを我慢せず、複数の方法を組み合わせながら、生活の質(QOL)を維持していくことが大切です。特に、入浴の際に湯船にしっかり浸かるなど、日常生活でのケアを意識することも重要だと考えられます。
帯状疱疹後の軽減に効果的な当院の施術メニューは?

株式会社ケイズグループの整骨院グループでは、帯状疱疹後神経痛に対して、薬を中心とした対応とは異なる鍼灸を用いた施術を、選択肢の一つとして提供しています。
株式会社ケイズグループ整骨院における施術メニュー
当グループでは、帯状疱疹後に続く神経痛による不調の軽減や、生活の質(QOL)の維持を目指し、以下のようなアプローチを行っています。
鍼灸(しんきゅう)による施術
・痛みへの働きかけ
鍼による刺激は、脳内で痛みをやわらげる物質が分泌されやすくなるといわれています。これにより、神経の過度な興奮が落ち着き、痛みの軽減が期待されます。
・血行促進と回復力への配慮
鍼や灸で患部や関連するツボに刺激を加えることで、血流が促されます。これにより、神経の回復を支える環境づくりや、免疫機能への良い影響が期待されます。
・神経痛への直接的なアプローチ
痛みを感じやすい部位や神経の走行に沿って鍼を行うことで、痛みを感じ取る感覚がやわらぎ、日常生活での負担の軽減が期待されます。
手技による施術・電気を用いた施術
あわせて、周囲の筋肉の緊張をやわらげる手技による施術や、痛みの軽減を目的とした電気を用いる施術(ハイボルテージなど)も行います。これにより、複合的に症状へ働きかけていきます。
これらの施術を通じて、医療機関での対応(薬を用いた方法など)を補完し、難治性とされる帯状疱疹後神経痛による痛みの軽減や、症状の軽減を目指します。
また、血流に着目した施術メニューもご用意しています。血管を広げやすくするクリームを皮膚に塗布したうえで施術を行い、血流が促されやすい状態を目指す内容となっています。
その施術を受けるとどう楽になるのか

株式会社ケイズグループの整骨院グループで、帯状疱疹後神経痛に対する施術(主に鍼灸)を受けていただくことで、以下のような変化が期待されます。
痛みの伝わり方への働きかけと緩和
鍼による刺激によって、脳内で痛みを抑える働きを持つ神経伝達物質(エンドルフィンやエンケファリンなど)が分泌されやすくなるといわれています。その結果、焼けるような痛みや電気が走るような強い痛みに対して、痛みの軽減が期待されます。薬だけでは抑えきれないと感じる痛みに対しても、補完的な選択肢となる可能性があります。
神経の回復を支える血流への配慮
患部や関連するツボへ働きかけることで、滞りがちな血流が促されます。神経組織の回復には、酸素や栄養が十分に行き渡ることが大切とされています。そのため、血行が促されることで、損傷した神経の回復を支える環境づくりにつながり、結果として痛みの軽減が期待されます。
自律神経のバランスへの働きかけ
長期間続く痛みやストレスによって乱れやすい自律神経に対し、鍼灸による施術は副交感神経が働きやすい状態を目指します。これにより、睡眠の質の低下や不安感がやわらぐことが期待され、全身の免疫機能への良い影響も考えられます。痛みが続くことによる悪循環を緩やかにすることが目的です。
薬への依存度への配慮と生活の質(QOL)への影響
痛みがやわらぐことで、神経痛に対する薬への依存度が下がる可能性があります。特に、副作用が気になる方にとっては、日常生活への負担が軽くなることが期待されます。その結果、夜間の睡眠の質が保たれやすくなり、外出や日常生活への参加がしやすくなるなど、生活の質(QOL)の維持につながると考えられます。
また、血流に着目した血流ケアの施術メニューも行っています。血管を広げやすくするクリームを皮膚に塗布したうえで施術を行うことで、血流が促されやすい状態を目指します。これにより、痛みに関係するとされる物質が流れやすくなり、結果として痛みの軽減や血行促進が期待されます。
軽減するために必要な施術頻度は?

施術を行う際の通院回数の目安としては、初めの段階では週に2回から3回程度のペースでご来院いただくことが望ましいと考えられます。その後、症状が落ち着いてきたタイミングで、週に1回から2回程度へと、少しずつ頻度を調整していただくとよいとされています。
一般的に、どのような症状であっても、施術の間隔をあまり空けずに行うほうが、症状の変化を感じやすい傾向があります。そのため、可能な範囲で通院の間隔を詰めていただけると幸いです。
特に症状が強い方の場合、施術後およそ72時間程度で症状が戻ってしまう傾向が見られることがあります。そのため、初期の段階で通院頻度を詰めていただくことが大切だと考えられています。



