悩みタイトル

膝の曲げ伸ばしや動き始め、歩き出しの際に痛みが出ることがあり、休むと痛みが軽減する場合がある。
階段を上る時や降りる時、また長距離を歩いた際に、膝に痛みを感じることがある。
正座をすると痛みが出たり、正座ができないと感じたりすることがある。
歩行がしづらく、日常生活で不安を感じることがある。
O脚になっているように感じたり、膝がまっすぐに伸びきらないように感じたりすることがある。
膝に水が溜まっているように感じることがある。

変形性膝関節症は、早い段階から施術を受けることが大切とされています。年齢の影響だと諦めず、早めにご来院いただくことが、症状の軽減につながる可能性があります。

変形性膝関節症に対する当院の考え

ひざの変形は、加齢や肥満、外傷などの影響により軟骨がすり減り、その結果、骨どうしが接触することで膝関節の変形が生じるとされています。
炎症や骨の変形(O脚など)が起こることで、痛みや動かしにくさが現れる病気です。

また、変形性膝関節症になりやすい方には、以下のような特徴があります。

「加齢」
軟骨が年齢とともに変化することがあります。

「肥満」
体重による負担が膝にかかりやすくなります。

「O脚」
生まれつきO脚の方は、膝の内側に負担がかかりやすい傾向があります。

「外傷や使いすぎ」
過去の外傷や、関節を過度に使用した経験が影響することがあります。

また、骨自体には再生する力があるとされていますが、体重による負担が長期間かかり続けることで、正常な再生が難しくなり、骨棘が形成される可能性があります。
骨棘が形成されると、O脚やX脚などのひざの変形が進行することがあります。

さらに、変形が進行することで、ちょっとした動作でも強い痛みを伴うようになり、やがてはひざを動かさなくても痛みを感じることがあります。
そのような状態になると、筋力強化(太ももの筋肉など)や柔軟性の向上を目的とした対応だけでは、痛みの軽減が難しくなり、手術が必要となるケースもあります。

以上のことから、変形性膝関節症は、できるだけ早い段階から施術を受けることが大切とされています。

変形性膝関節症を放っておくとどうなるのか

まず、日常生活を送る中で膝に荷重がかかり、膝の動きが繰り返されることで、膝の滑膜や軟骨の摩耗が徐々に進行します。その結果、炎症が生じ、痛みにつながることがあります。
また、膝の摩耗が数十年にわたって続いた場合、骨に負担がかかり、損傷した骨を修復する過程で骨棘が形成されることがあります。これにより、O脚やX脚などのひざの変形が進行する場合があります。

変形性膝関節症をそのままにしていると、変形が徐々に進行し、ちょっとした動作でも強い痛みを伴うようになることがあります。さらに進行すると、ひざを動かしていない状態でも痛みを感じるようになることがあります。
そのような状態では、手術が必要となる場合もあります。

「骨切り術」
骨の一部を切り、変形を矯正する手術です。

「人工膝関節置換術」
関節全体、または一部を人工物に置き換える手術です。

「関節鏡視下手術」
関節内部を洗浄し、必要な処置を行う手術です。

何も対応せずに症状が進行すると、ロコモティブシンドローム(運動器症候群)や、認知機能の低下につながる要因となることもあるため、早い段階から施術を受けることが大切とされています。

変形性膝関節症の軽減方法

変形性膝関節症の痛みの軽減方法には、以下のような方法があります。

「運動療法」
筋力強化(太ももの筋肉など)や柔軟性の向上を目的として行います。ひざを支える筋肉を鍛えることで、痛みの軽減が期待され、ひざへの負担を和らげることにつながります。また、ストレッチによって筋肉をほぐすことは、関節の可動域を維持し、広げることに役立つとされています。

「物理療法」
温熱療法では血行の促進や可動域の拡大を目的とします。寒冷療法は、患部の炎症が強い場合に行われ、腫れを抑えることが期待されます。

「生活習慣の見直し」
減量や日常生活の見直しも大切とされています。体重による荷重のかかり方によって、ひざへの負担が増えることがあります。減量によって、ひざへの負担の軽減が期待されます。

変形性膝関節症の軽減が期待できる施術メニューは?

当院で行っている、変形性膝関節症の痛みの軽減が期待できる施術メニューは、以下のとおりです。

「鍼灸施術」
膝周りの筋肉の緊張を和らげることで血行を促し、痛みの軽減が期待されます。また、お灸による温熱施術もあわせて行います。

「手技(マッサージ・ストレッチ)施術」
筋緊張の緩和や柔軟性の向上を目指すことで、膝への負担を和らげます。

「骨格矯正メニュー(骨盤・股関節・足首の調整)」
骨盤や股関節、足首のバランスを整えることで、膝にかかる負担の軽減が期待されます。

「筋力トレーニング指導・日常生活指導」
膝を支える太ももの筋肉(内側広筋など)を強化し、体の使い方に配慮した指導を行うことで、再発予防を目指します。
また、インデプスを使用し、寝た姿勢のまま筋力強化を行う施術メニューもございます。

ただし、膝関節の変形が大きく進行している状態では、鍼灸施術や手技によって軟骨の再生や関節の形を元の状態に戻すことは難しい場合があります。

その施術を受けるとどう楽になるのか

変形性膝関節症に対して鍼灸施術を行うことで、鎮痛作用が期待され、痛みの軽減を図ることができます。あわせて、免疫機能の働きに関与するとされる白血球の反応が促されることで、炎症反応を抑える作用が期待されます。また、こわばった筋肉が緩むことで膝関節を動かしやすくなり、関節の可動域が広がり、日常動作が行いやすくなる場合があります。

手技施術では、膝周りだけでなく、太ももの前面や後面など、膝を支える筋肉の緊張を和らげることを目的とします。筋緊張の緩和により痛みの軽減を図りつつ、ストレッチメニューを取り入れることで柔軟性の向上を目指し、痛みを繰り返しにくい状態へ導きます。

骨格矯正メニューでは、膝に負担がかかる要因となりやすい骨盤や股関節、足首のバランスを整えます。これにより、膝への荷重の偏りが和らぎ、膝にかかる負担の軽減が期待されます。負担を抑えることで、炎症症状の再発を防ぎ、痛みを繰り返しにくい状態を目指します。

さらに、筋力強化を行うことで、膝関節の安定性を高めることが期待されます。炎症が強く、ご自宅での運動が難しい場合には、当院のインデプスを使用し、寝た姿勢のまま筋力トレーニングを行うことも可能です。

変形性膝関節症を軽減するために必要な施術頻度は?

炎症症状がみられ、痛みが強い段階では、週に3回程度の通院を目安に施術を行い、痛みの軽減を目指します。痛みが落ち着いてきた段階で、週2回程度に頻度を調整しながら、膝関節周りの筋肉の強化を図っていきます。
ただし、膝関節の変形自体が元の状態に戻ることは難しいため、主な症状が落ち着いたあとも、メンテナンスとして継続的に通院していただくことで、痛みの再発予防や身体のバランス調整を行うことが大切とされています。

そのため、変形そのものの完治を目指すのではなく、目標は「痛みの軽減と再発予防」となります。
また、変形の進行度には個人差があるため、施術者が一人ひとりの状態に合わせた施術メニューの提案から、日常生活の過ごし方に関する指導まで行ってまいります。どうぞお気軽にご相談のうえ、ご来院くださいませ。